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教育基本条例案に対する教育委員の見解

教育基本条例案に対する教育委員の見解<全文

 

 生野照子教育委員長をはじめ5人の教育委員全員が、10月25日に「教育基本条例案に対する教育委員の見解」を発表しました。

 見解は条例案について、「その内容のみならず、枠組みそのものが政治の介入を厳格に戒めようとする教育基本法や諸法規の精神に反するものである」とし、「教育基本条例案は白紙撤回されるべきであり、修正の有無は関係なく、これが可決されれば、私たち教育委員は総辞職する」と表明しています。

「教育基本条例案」「職員基本条例案」の撤回を求める署名

子どもたちの学ぶ権利を奪い、府民の願いに反する

「教育基本条例案」「職員基本条例案」の撤回を求めます

署名用紙はこちら

 

 橋下知事が代表を務める「大阪維新の会」は、「教育基本条例案」「職員基本条例案」を9月大阪府議会・大阪市議会、11月堺市議会に提出し、成立させようとしています。

 大阪の教育・子育てに関わる団体・個人でつくる「子どもと教育・文化を守る大阪府民会議」が、条例案の撤回をもとめて署名をはじめました。ぜひご協力ください(署名はどなたでもご協力いただけます)。

<府民のみなさんへのアピール>

  「教育基本条例案」「職員基本条例案」を許さない府民集会が、9月6日にエルおおさか大ホールで開かれました。「条例案の提出・強行をやめさせよう」と、会場に入りきらないほどの府民が参加しました。

 府民集会の主催8団体が、条例案の提出・強行を許さないとりくみをすすめようと<府民のみなさんへのアピール>を発表しました(PDFはこちら)。

 

 <府民のみなさんへのアピール>

 教育の政治的支配をねらい、子どもを過度の競争にかりたてる「教育基本条例案」、

 首長いいなりのものいわぬ職員づくりをねらう「職員基本条例案」の強行は、絶対に許されません。 

 

20110906_01.jpg 府民のみなさん。
 8月22日橋下知事が代表を務める「大阪維新の会」は、教育の政治的支配のもと、子どもを過度の競争にかりたて、公教育をこわす「教育基本条例案」と首長いいなりのものいわぬ職員づくりをねらう「職員基本条例案」の概要を公表し、9月大阪府議会・大阪市議会に提出するとしています。
 府民要求でもない「大阪維新の会」の条例案に対し、多くの識者が疑問や異論を表明しています。文部科学省出身で、京都造形芸術大学の寺脇研教授は、「日本の教育史上、ここまで教育現場を縛る条例案はない。こういうのを教育の政治利用と言う。そもそも教育委員会を独立させている理由は、選挙目当てに使わせないためだ」と厳しく批判し、中西正人大阪府教育長も、8月26日の記者会見で「条例の内容を直ちにすべてすすめれば、大阪の教育は大混乱する。大阪の教育にとって良くないということは言っておきたい」と、教育行政の責任者からも明確に異論が表明されています。
 戦前の教育が政治に支配され、侵略戦争を推進する役割を担わされたことの反省から、戦後の教育は、政治からの中立性や自主性を保つために、独立した委員会として教育委員会制度が導入され、首長への権限集中を防ぐものとされました。
 首長が設定した目標に到達しなかった教育委員を議会の同意を得て罷免すること、府立高校の学区を撤廃すること、「学力調査」結果を市町村別・学校別に公開することなどを一方的に盛り込んだ「教育基本条例案」のねらいは、過度の競争を激化させ、競争に勝ったものだけを手厚く面倒を見て、競争に負けた子どもたちを切り捨てることです。
 また「条例」を口実にして、教育委員会制度を形骸化させ、政治が教育に全面的に介入し、時の政治権力に従順な教職員をつくり、財界が望む「競争主義と管理主義」教育を徹底することをねらうものです。
20110906_02.jpg 「職員基本条例案」は、地方自治体の幹部を公募制にし、時の首長の意のままになる幹部採用をできるようにし、職員の一定数を相対評価で必ず最下位評価にし、2年連続で最下位評価となった職員を免職できるようにするなど、関西財界と民間大企業主導の政策をすすめるため、ものいわぬ職員づくりをねらい、憲法15条「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」を蹂躙するものです。
 今、府民のみなさんが学校や教育に求めていることは、「経済的心配なく学校に通わせたい」「学校の耐震化を急いでほしい」「楽しく学校に通い、しっかり学んで成長してほしい」などです。深刻な不況と失業、非正規労働が増えるなかで、府民のみなさんが職員に望んでいることは、府民の生活と権利を守ることのではないでしょうか。
 府民のみなさん。
 「大阪維新の会」の「教育基本条例案」「職員基本条例案」提出は、子どもたちの成長・発達を保障する教育行政をすすめるのか否か、住民の福祉の増進、命とくらしを守る地方行政をすすめるのか否かが問われる重大問題です。9月大阪府議会・大阪市議会での「大阪維新の会」の政治的暴走を許さず、「教育基本条例案」「職員基本条例案」の強行を許さないたたかいを、ご一緒にすすめようではありませんか。 

 

         
2011年9月5日            子どもと教育・文化を守る大阪府民会議    代表  藤木 邦顕
憲法改悪阻止大阪府各界連絡会議     幹事長 梅田 章二
自由法曹団大阪支部           支部長 伊賀 興一
民主法律協会              会長  萬井 隆令
国民救援会大阪府本部          会長  戸谷 茂樹
全大阪労働組合総連合          議長  川辺 和宏
大阪自治体労働組合総連合        委員長 前田 仁美
大阪教職員組合             委員長 田中 康寛

「教育基本条例案」撤回を 3委員長が声明発表

>>>「教育基本条例案」撤回を 3委員長声明(全文)

 

 大阪教職員組合、大阪府立高等学校教職員組合、大阪府立障害児学校教職員組合の委員長が連名で、8月31日に「憲法改悪へ、教育の政治支配をすすめ、公教育を破壊する『教育基本条例案』に反対し、撤回を求めます」を発表しました。 

 

 作家のあさのあつこさんや映画監督の山田洋次さんなどが呼びかけ人となって、発表したアピール「『君が代条例』の廃止をもとめます」はこちら

「君が代強制条例」の廃止を 山田洋次さん、あさのあつこさんらがアピール呼びかけ

 大阪維新の会(代表・橋下徹大阪府知事)が、大阪府議会・大阪市議会・堺市議会に「教育基本条例案」と「職員基本条例案」を提案すると言われている中、作家のあさのあつこさん、映画監督の山田洋次さん、元日本教育学会会長の堀尾輝久さんなど、著名人51人が呼びかけ人となって、アピール「教育に強制はなじまない『君が代強制条例』の廃止をもとめます」を発表しました。

 

 アピールには教育関係者など693人が賛同しています。

 

   大阪教育文化センターがアピールを掲載したチラシをつくりましたので、公開します。

    教育に強制はなじまない「君が代強制条例」の廃止をもとめます_表 

    教育に強制はなじまない「君が代強制条例」の廃止をもとめます_裏

 

  9月6日(火)18時30分から、「『教育基本条例案』『職員基本条例案』を許さない府民集会」を開きます。詳細はこちら

「教育基本条例案」「職員基本条例案」を許さない府民集会

政治の介入による公教育への破壊

ものいえぬ府民・職員づくりをねらう

「教育基本条例案」「職員基本条例案」を許さない府民集会(チラシはこちら

 

日時:9月6日(火)18時30分~

会場:エルおおさか大ホール(地下鉄・京阪「天満橋」駅から徒歩3分)

講演:堀尾 輝久さん(東京大学名誉教授、元日本教育学会会長)

各界からのあいさつ、リレートークなど

 

 ●公教育を全面的に破壊し、上からの命令・強制、処分で徹底した教育支配の「教育基本条例」案と公務員全体を統制・管理する「職員基本条例」案。「府立高校学区全廃、3年連続で定員割れすれば学校を統廃合」「小中学校にも学校選択制の実施を強要」「3回職務命令に違反すれば直ちに免職」「学力テストはすべて市町村別・学校別に公表、いっそうの競争教育に拍車」「知事・市長が教育目標を決め、これに従わない教職員を処分で排除」など異常な教育・公務労働破壊の条例案。ゆるさないとりくみに全力を!

 

    主 催:子どもと教育・文化を守る大阪府民会議/憲法改悪阻止大阪府各界連絡会議/自由法曹団大阪支部/民主法律協会/日本国民救援会大阪府本部/全大阪労働組合総連合/大阪教職員組合/ 大阪自治体労働組合総連合

 

   連絡先:大阪教職員組合 TEL 06-6768-2330

 

  大阪教職員組合の討議資料<なぜ今、「君が代・愛国心」を強制する『条例』ですか?(大阪教育号外)>も、ぜひお読みください。

大阪教育号外(2011.7.10発行)

 

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>>>大阪教育号外(2011.7.10)

  1面・・・なぜ今、「君が代・愛国心」を強制する『条例』ですか?

  2面・・・1.「条例」で強制化する法的根拠はどこにもない

  3面・・・2.国民の中で意見が、大きく分かれる問題

  4面・・・3.国旗・国歌の義務づけをしないのは、近代国家の常識

  5面・・・4.教育に命令・強制はなじまない

  6面・・・5.財界中心の強権府政の推進へ

  7面・・・6.今、大阪府政と教育に求められていること

  8面・・・7.子どもと教育を大切にする、府民が主人公の大阪府政の実現へ

<ニュース>第3回「めざとも」学習会 試験直前増す真剣さ

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<ニュース>第3回「めざとも」学習会 試験直前増す真剣さ

 

 第3回「めざとも」学習会が7月2日に大阪府教育会館で開催されました。大阪市は7月9日、10日、大阪府も16日から面接試験が始まるとあって、「めざとも」参加者の眼差しは真剣さを増していました。
 全体講義は「エントリーシートの書き方」で、講師は府高教の中瀬弘先生です。「エントリーシートに書いている内容が面接で質問されるので、質問されるように書くこと、心を込めて書くことが重要」という中瀬先生の熱弁を、しっかり受け止めていました。面接練習では受験校種別で14班に分かれ、鋭い「面接官」の質問、アドバイスを受けながら、熱心に面接の練習をしました。
 交流会は、20人が残り、17時15分から「これでもか」と一般教養の学習。19時からは、軽食、飲み物を用意し、本部執行委員、「めざとも」実行委員も一緒になって「学習会ご苦労さん、採用試験がんばろう会」をしました。初めて交流会に残った人が何人もいて、楽しい時間を過ごしました。

 

《感想文より》

 

・わかりやすくて勉強になりました。見る人のことを考えて見やすく書くこと、指示事項を守ること、少し劇的に書くことを意識して書くようにします。
・毎年エントリーシートを書いていますが、今回初めて講義を聴いて「何をどのように」「どのような目的で」ということがよくわかり、とてもよかったです。
・細かな質問も多く、ロールプレイングも入れていただき、まだまだ勉強不足を感じましたが、本番に向けて直していきたいと思います。
・緊張感をもってできました。自分の考えをまとめて伝えることが難しかったので、事前に考えをまとめる準備をしたいと思います。いろんな方の考えや話しを聞くことができて、自分の視野を広げることができました。

<ニュース>「めざとも」緊張の面接練習 会場にあふれる熱気

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<ニュース>「めざとも」緊張の面接練習 会場にあふれる熱気

 

 第2回「めざとも」学習会が、6月18日に大阪府教育会館で開かれました。採用選考での「面接重視」が反映したのか、面接練習を行う、第2回、第3回とも大きな関心が寄せられています。
 参加者は一生懸命に、緊張感いっぱいでとりくみました。
 まず、全体で「面接の心得」について、府高教の飯田光徳さんから講義を受けました。飯田さんの熱心で力のこもった語りに、受験者の得るものは大きかったようです。
 面接練習でチューター役をし、アドバイスをする面接要員には、教文センターの相談員、各単組執行委員を中心に24人、受付などを含めると35人の要員が対応し、受け入れ準備をしました。

 

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          「面接の心得」の感想
・良かったです。面接対策が1人ではなかなかできないと思っていましたが、ノートをつくったり、1人でもできることがあるとわかったので、即実践します。

・飯田先生のパワフルな講義で、疲れがたまっているなあと思い起きた今朝でしたが、元気と勇気をもらいました。そして“カツ” も入れてもらった気がします。やるべきことをきちんとしていこうと思いました。とってもためになりました。

・とっても勉強になりました。「最初の10秒間に全力を凝結させる」ということが印象に残りました。また、論立ても「結」から始めることの大切さがわかりました。

 

          「面接練習」をして
・今まで面接練習をしてこなかったことを後悔するほど、すごく良い時間となりました。これから1ヶ月必死にならなきゃという思いになりました。

・面接する、される、両方の側面から見ることで、自分の欠点や長所が見直すことができました。特に自分で自分の長所を見つけるは難しいので大変役に立ちました。

 ・本番のように緊張感があってよかったです。自分一人ではこんな練習はできないので、とてもいい勉強になりました。

「『君が代』斉唱起立条例」強行可決に関する書記長談話

府民的な論議がないもとでの「数の暴挙」による
「『日の丸』常時掲揚、『君が代』斉唱起立条例」の強行可決を糾弾する

 

 2011年6月3日
大阪教職員組合書記長

 

  本日、橋下徹大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」府議団は、「大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例」を、府議会本会議において「大阪維新の会」などの賛成で強行可決した。この条例は、憲法と教育の条理、民主主義を蹂躙するものであり、断じて容認できない。

 府議会教育常任委員会や本会議での本条例に関する審議はわずか数時間で、府民的な論議がまったく行われないもとで、「大阪維新の会」府議団が、強行可決することは、議会制民主主義の精神を踏みにじる暴挙である。
 大教組は、この暴挙を糾弾するとともに、教育現場における「日の丸・君が代」の押しつけを許さず、憲法と教育の条理にもとづき、子どもたちを人間として大切にする教育を、すべての教職員、父母・府民との共同によってすすめることをあらためて表明する。
 私たちは、本条例に対して、第1に、かつて侵略戦争のシンボルとして利用された「日の丸」、天皇の御代の永続化をたたえる「君が代」をどう考えるかは、一人ひとりが決める問題であり、一方的に押しつけることは、憲法19条「思想・良心の自由」を侵害するものであること、第2に、「国旗・国歌法」が強行成立された1999年の国会審議でも、国民への義務づけや強制はしないという確認・合意がなされていたこと、第3に、子どもの成長・発達のために行われる自主的で創造的な教育は、選挙で多数を得たことを根拠にすすめる政治行為とは本質的に異なり、条例や命令で強制してはならない営みであること、第4に、学習指導要領は義務規定ではなく、あくまでも大綱的基準であり、「日の丸・君が代」がなくても卒業式・入学式は成立するものであることなどを指摘し、本条例についての府民的論議を呼びかけてきた。
 府議会での審議を通じて、本条例は、市町村教育委員会の服務監督権限を侵すものではないこと、拘束力はなく教職員の懲戒処分に直接結びつくものではないことが明らかにされた。
 本条例の強行可決は、教職員に「君が代」斉唱・起立を強制することを通じて、府民や子どもに「愛国心の高揚」を押しつけ、「内心の自由」を奪うとともに、権力者や支配者に従順な教職員・府民づくりをねらったものである。

 本条例反対の府民的運動は、短期間のうちに各界・各分野に急速に広がった。本条例は強行可決されたものの、教育現場への「日の丸・君が代」押しつけの是非や、「免職を含む懲戒処分」条例の不当性など、父母・府民の関心は大きく高まっている。この到達点に依拠し、父母・府民と力を合わせて、憲法と子どもの権利条約にもとづく教育をいっそう豊かに発展させ、本条例の廃止、「懲戒処分」条例阻止のたたかいを、断固すすめる決意を表明する。

 

 

  >>>大教組・府高教・府障教の3委員長による見解もお読みください。

      見解はこちら

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