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お知らせ

大阪教育1919号(2020年10月9日)

「大阪教育」1919号(2020年10月9日)1面

 

教育のつどい大阪20200001
大阪市ブロック開会

 

講演に共感の声!
「その子がその子らしいことを喜ぶ」学校へ

 

 9月19日、教育のつどい大阪2020の始まりを告げる全体会が大阪市立阿倍野区民センター大ホールでおこなわれました。新型コロナウイルス感染症対策に万全を期しての集会には教職員と一般参加者合わせて200人近くの参加があり、寮美千子さんの講演に共感の声が寄せられました。

 

あいさつと基調報告「教育をどう問い直すか」

 実行委員長の奥野さん(「大阪の高校を守る会」会長)から、「再編整備計画の中で、当り前だった教育環境が悪化している」として、「子どもの教育環境の充実を最重要課題として、教育行政の在り方を再確認する良い機会とし、教職員、保護者、地域が共に考えていきたい」という挨拶がありました。
 基調報告では、これまでの「教育再生」、新自由主義による「競争教育」のゆがみが、新型コロナウイルス禍の中でいかに教育現場に影響を与えたのかを、日本の教育施策全体の流れの中でまとめる報告がなされました。
 少人数学級を求める声が高まる中、「目の前の子どもたちの姿から教育課程をつくる」という原則に立ち返った教育のためのつどいであるよう、積極的な参加を求めています。

 

記念講演

「子どもたちの心を開く詩の教室」
寮 美千子さん

 寮美千子さんは、作家として泉鏡花賞を受賞した後、奈良県に引っ越してこられました。偶然知った奈良少年刑務所を「レンガ建築が好き」という理由で訪ねられたことがきっかけで、統括官の細水玲子さんからお手伝いを頼まれたそうです。「虐待や貧困、発達課題を理解してもらえない中で、人間らしく扱われず、罪を犯すまでに心を閉ざしてしまったこの子たちに、詩や絵本を通じて情緒教育をしてほしい」と依頼されて、受刑少年に対して詩の教室を実施されました。

 初めは会話不可能に近い状態だった子どもたちが、少年10人、指導者5人の手厚く、「何を言っても良い、何をしても良い、評価もされない」という温かい環境の中で変化していく姿を語られました。

 

「人は、人の輪の中で育つ」~講演から~

「空が青いから白を選んだのです」

 この詩の作者は、違法薬物の後遺症や父親の暴力などの影響で、うまくしゃべれませんでした。しかし、一生懸命頑張って詩を読み、教室のみんなの拍手を受ける中で、「母親を7年前に亡くしたこと」「体の弱い母親が父親に暴力を振るわれていたこと」「母親が、亡くなる前に病院で『辛くなったら、空を見てね。私はそこにいるから』と言ってくれたこと」を語りました。
 母親の事を考え、母親の気持ちになって書かれた、たった一行の詩の向こうにある物語を聞き、教室の子どもたちが手を挙げて、優しい感想を言ってくれました。寮さんは、「こんなにも豊かな想像力を持ち、優しいことばをかける子どもたちが、なぜ重罪を犯すまで追い詰められてしまったのだろうか」と感じたそうです。

 

「心の鎧を脱げる場所」

 そんな中、いつもは声が出ない少年が手を挙げ、絞り出すように「僕はお母さんを知りません。でも、僕もこの詩を読んで空を見上げたら、お母さんに会えるような気がしてきました」と言い、泣き出してしまいました。
 教室の子はその子にも優しい声をかけました。「辛かったね。僕も小さいときにお母さんがいなくなったんだ」優しい声の中、その子は泣き続けました。おそらく生まれて初めて母のいない寂しさを、人前で語ることができたのでしょう。繰り返されていたその少年の自傷行為は、その出来事をきっかけに止まったそうです。
 自己表現を真剣に受け止めてくれる仲間がいることで彼らは癒され、心の扉を開きます。罪を犯した子どもたちが、心の鎧を脱ぎ、閉ざしていた扉を開いたとき、出てくるのは全て優しいことばでした。寮さんはこうした詩の教室の中で「人間の本質は優しさだ」と感じたそうです。
 最後に「過去を変えることはできません。でも、過去の意味を変えることは、誰にでもできます。そのことによって未来を変えていくことができるのだと思います。その子がその子らしいことを喜ぶ。学校がそういう愛を注いでもらえる場であればと思います」と、学校に対する思いを述べられて、講演は終わりました。感想では、多くの共感の声がよせられました。

 

参加者の感想より

・知らない世界、閉鎖された刑務所での子どもたちの姿をリアルに聞かせていただきました。心温まる勇気をいただけたお話でした。本来持っている人間のやさしさは人と人との関わり、自分と他人をつなげてくれる人との出会い、自分を受け止めてくれる場で自分が発見できるものなのだと、改めてわかりました。今の学校教育の中で求められる一番大切なことを聞かせてもらったと思います、ありがとうございました。

 

 教育のつどい大阪2020の教科別分科会、問題別分科会のレポートはwebでの提出も受け付けています。※〆切は11月9日です

 教育のつどい大阪2020レポート提出フォームはこちら https://daikyoso.wixsite.com/kyoikunotsudoi

 

めざせ

少人数学級!

教育全国署名、団体署名を集めよう

 

 「やっぱり少人数学級はいい」「一番の感染症対策は少人数学級」…この声をもっと大きく広げ、少人数学級の実現を、国や文科省、大阪府に迫っていきましょう。

 8月27日、大阪教育五団体は、大阪スタート集会を開催し、「教育全国署名」のとりくみを大きくすすめていくことを意思統一しました。大教組としても、「教育全国署名」とともに、府議会・府教委宛の「少人数学級の実現を求める団体署名」を提起しています。
 コロナ禍という非常事態のもとで、少人数学級の必要性や優位性が再確認され、その実現を求める世論は大きく高まっています。政府・文科省もその声に押されて、その実現を考えざるを得ない状況です。
 さらに、世論を高め広げるために、国会・府議会に向けた「教育全国署名」、府議会・府教委に向けた「少人数学級の実現を求める団体署名」を大きく集約し、少人数学級の実現、教育条件の改善を国や府に迫っていきましょう。

 

少人数学級の実現に向けたとりくみ

①「教育全国署名」「団体署名」を集める。
②PTAや市民団体などと懇談し、協力を求める。
③国会議員・府会議員に請願採択への協力をお願いする。

教育のつどい大阪2020大阪市内ブロック レポート募集中

教育のつどい大阪2020大阪市内ブロック

2020フライヤー 

・全体会 終了しました!

 

《分科会レポート募集しています!》

・問題別分科会 2021年1月17日(日) 大阪市立咲くやこの花高等学校

・教科別分科会 2021年1月24日(日) 大阪市立汎愛高等学校

 

 

それぞれ実践レポートを募集してます。レポート提出は以下のアドレスへ。

https://daikyoso.wixsite.com/kyoikunotsudoi

 

大阪市こわしにNOの審判を!(大阪教育9月号)

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大阪教育9月号

1面  2・3面

 

 大阪市を解体し4つの特別区に分割する制度案が、府議会・大阪市会において、維新・公明・自民(一部)の賛成によって可決され、2度目の「住民投票(大阪市住民による)」が決定しました。
 しかし、新型コロナ感染症によって、医療・公衆衛生・教育の分野で、いのち暮らしを守る社会体制の脆弱さが浮かび上がるなか、「今なすべきは『住民投票』ではなく、いのちと暮らしを最優先にした政治・社会への転換」の声が広がっています。

 

公衆衛生

 

 「構造改革」の号令で、全国の保健所が、850カ所以上(1990年代)から472カ所(2019年)に減らされるなか、大阪市は24→1に激減させられました(府全体は54→18)。「保健所の少なさが、大阪のコロナ患者の重症者数や感染経路不明者数全国ワーストになっている大きな原因です」(医療関係者)

 

教育分野

 

 ポストコロナにおいて、全国知事会・市長会・町村会が「少人数学級・教員確保」を求め、教育研究者有志が、「少人数学級と豊かな学校生活の保障」のネット署名を行なうなど、「少人数学級」実現は、国民世論として高まっています。堺市をはじめ府下13市町村では、財源・権限を活かし、独自の少人数学級を実施しています。
 ところが大阪市は、約3分の1の小学校(84校)を対象に統廃合を推進しています。「密」をさけるための少人数学級の流れと逆行しています(府は、少人数学級独自実施しない5府県の一つ)。

 

「ラストチャンス」じゃなかったの?

 

 5年前、大阪市こわし「反対」が市民の答えでした。当時市長であった橋下氏は「2度目はない。ラストチャンス」「否決なら都構想断念」と叫んでいました。維新政治は、市民をだまし、税金10億円もかけ、住民投票に猛進しています。このやり方に、「勝つまでじゃんけん」の卑怯なやり方、「閉店セールをくりかえす」詐欺まがい商法、などの批判がおきています。
 問題なのは、
①住民投票が、市民の声からでなく、「維新」による党利党略であること。
②「都」構想と言っているけれど、都にはならず、半人前の自治体(=特別区)をつくるだけ。
③特別区になると、二度と政令市に戻れないこと(東京都の特別区のように)。

 

特別区は、自治体として半人前

 

 維新は、今回の制度案を「バージョンアップ」したといいますが、骨格として特別区の分割を5→4にするだけで、政令市の権限・財源は弱体化し、他の市町村より一部権限が弱くなってしまいます。

 

―政令市の財源・権限が弱体化―

 

①一般財源約8600億円のうち約2000億円が広域的な事業として府の財源に吸収されます。
②府が進めるカジノ誘致(現在大阪市域の夢洲に建設予定)など、重要政策について賛否の意思決定ができなくなります。

 

―他の市町村より権限が弱体化―

 

③財源が府に委ねられるため、他の市町村より少人数学級の実施が困難になります。
④国との直接交渉権がなくなります。
  2年前の台風21号被害に際し、大阪府は「独自の支援策をとらず、市町村任せ」でした。被害を受けた各市町村は「国との交渉権」を行使し、財政的な補助を獲得しました。

 

他の市町村への影響

 

(1)財政負担、毎年20億円

 

 国からの交付金は政令市時と同額となります(橋下市長時、国に対し『同額でかまわない』と言い切る)。特別区分割による経費増(システム改修、庁舎整備など)が、毎年20億円の赤字となります(4人家族が1軒の家に住むのと、4人がばらばらに住むのとでは維持費用が大きく変わります)。
 このコスト増が、他の市町村負担になる可能性が高くなっています。その期間は10年間とされていますが、「特別区黒字」の当てはなく、永遠に続く可能性があります。

 

(2)隣接市が特別区に

 

 大阪市が廃止され「特別区」になれば、隣接している市は市議会の議決だけで「特別区」に移行することになります。北は豊中市、東は東大阪市、南は堺市までの10市が対象となります(図1)。その後も市町村合併と同じで他の自治体も次々と「特別区」にされる可能性があります。

 

「維新」の大嘘を見破ろう!

 

(1)「ニア・イズ・ベター」の嘘

 

①区域内に庁舎がなくなる
 コスト削減のため、北と南に位置する2つの特別区は、区域内に庁舎がなくなります(中之島庁舎を共同使用する予定)。
全国見渡しても、区域内に庁舎がない自治体は、離島だけです。維新がいう「ニア・イズ・ベター(きめ細かな住民サービス)」とはほど遠い状態です。区域内に庁舎がなければ、確実に住民サービスは悪化します。自然災害(地震・台風など)時、住民の誘導など、深刻な事態をまねきかねません。
②今でも、住民のいのちくらしが危機に
 大阪市は、区域内に24の区役所がある今でも、国からの「10万円給付」の遅れが全国ワーストです。また、コロナ陽性率が13・1%(大阪市以外の市町村は5・8%)と異常に高く、PCR検査の遅れが要因と考えられます(8月3日~16日)。
 松井市長は市民の批判をかわすため「特別区で保健所が4カ所に」と言いますが、庁舎も建てないのに保健所が4カ所になる見込みはありません。

 

(2)「特別区黒字」?

 

 維新は、特別区になれば黒字になると喧伝しています。その根拠としているのが、地下鉄からの配当金など1047億円を見込んだ「財政シュミレーション(2025~2039年)」です。
 しかし、地下鉄は「コロナ」の影響を受けて乗客は激減し、今年4月から6月期の営業収支は前年比42%減、最終損益は39億円の赤字です。今後、インバウンドによる乗客増が見込まれない中、配当金が得られるかどうかも不透明です。

 

大阪市こわして何をしたいの?

 

 大阪市こわし(都構想)のねらいは、破たんしたベイエリア開発の復活です。維新はこの間、「(オール与党時代)大規模な開発をやって失敗して『負の遺産』をつくってきた」と批判してきました。しかし彼らは、大阪市から吸い上げた財源を、「なにわ筋線」や「淀川左岸線延伸」など巨大開発につぎ込み、夢洲へのカジノIRに固執しています(図2)。総額1兆円を超え、暮らしこわしの設計図になっています。将来的には大阪府全域に特別区を広げ、財源を独り占めするねらいです。

 

大教組のとりくみ

 

 大教組は、「住民投票」の問題点をしっかり学習するとともに、大阪市こわしが府全体の自治体こわしにつながることなど、全教職員との対話を広げます。また広範な府民・市民と反維新政治の共同を広げ、「住民投票よりいのち・くらし守れ」を高く掲げ、府下各地で奮闘します。

ネット中継『百年前、新聞でたどるスペイン風邪流行と大阪』

20200830チラシ「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいプレ企画

『百年前、新聞でたどるスペイン風邪流行と大阪』

 

講師:石原佳子(いしはらよしこ)さん(神戸親和女子大学非常勤講師)

 講演レジュメ  講演資料

 

日時 2020年8月30日(日)
(第一部)14時~ 大阪民衆史研究会総会
(第二部)15時~ 石原佳子さんによる記念講演

 

会場 たかつガーデン地下1階オリーブ(地下鉄「谷町九丁目」駅から徒歩10分、近鉄「大阪上本町」駅から徒歩5分)

 

参加費 無料

 

※会場に定員がありますので、15時からの記念講演はインターネット配信を行います。

 

記念講演の視聴はこちらのURLをクリックしてください

→ https://www.youtube.com/watch?v=p3dYY8SxiE4&feature=youtu.be

 

講演についてのご意見・ご感想はこちらから送信してください。

→ ご意見・ご感想送信フォーム

 

大阪民衆史研究会・「建国記念の日」反対大阪連絡会議 共催

 

 

 

 新型コロナウイルスとこれに伴う「自粛」生活は、これまでの社会保障や教育条件の貧困さ、感染に関わる差別やデマ、国家が個人の行動履歴を把握する問題など、私たちにさまざまな課題を提起しています。
 新型コロナウイルスをめぐる状況は、100年前、世界で流行し、甚大な犠牲を出したスペイン風邪と共通点が多いといわれています。当時大阪でどんなことが起きたのか。当時の人々はどう対応したのか。スペイン風邪の時代から、現代を考えます。

 

※大阪民衆史研究会の総会・記念講演を「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいのプレ企画とし、「建国記念の日」反対大阪連絡会議との共催で開催します。

今こそ安心して学べる学校を!(大阪教育20年5月号)

 

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PDFファイル

 

学校再開へ
今こそ安心して学べる学校を!
~教育条件の改善と、子どもの実態に即した学校づくりを~

 

 登校日が設けられ、子どもたちの声が学校に戻ってきました。久々に子どもたちの顔を見て安心された先生も多いのではないでしょうか。無責任な休校要請から3か月近く経ち、学校再開が近づいてきています。様々な思いや不安を抱いた子どもたちを、私たちは学校で迎え入れます。登校日などの機会に、子どもたちが休校期間に抱いていた思いや、再開後に学校でしたいことなどを手紙などで聞いてみるといった取り組みで、子どもたちと私たち教員が繋がりを持つことが大切ではないでしょうか。

 

教育環境の改善が必要

 

 行政の通知などにふりまわされ、子どもたちも保護者も、教職員も疲弊している状況が続く中、学力保障に関して不安をあおる報道が多く見られます。そんな中で、「長期休業削減」「9月入学」「オンライン教育」など、子ども不在の様々な意見がメディア、政治家などにより無責任に飛び出してきています。
 しかし、そもそもこれまでの劣悪な教育条件、学校の教育状態を行政が放置してきたことが、このコロナ災害時に影響しているのです。付け焼刃的な施策ではなく、次のような教育条件の改善を求めていくべきです。

 

今こそ求めたい五つのこと

①少人数学級の実施

②学校の教育環境の改善

③養護教諭の複数配置をはじめとした教職員定数増

④チャレンジテスト・全国学力学習状況調査の見直し

⑤学校教育課程の自主編成権の保障

 

 大阪府では「適正規模」「切磋琢磨」の名の下に学校の統廃合が進められようとしています。しかし、他県では、感染拡大防止と通常の学校生活を両立できる小規模校も存在し、府の「適正規模」は全く当たらないものです。

 

教職員の専門性の発揮を

 

 文科省の「学力保障」は、「学習指導要領の完全な遂行」に縛られたものです。学力保障は必要ですが、子どもの実態把握とケアを伴う学校生活再開の方が重要です。そのためには、「標準授業時数ありき」の対応は現実的ではありません。
 この点を私たち教職員の専門性を発揮することで解消できないでしょうか。一つの例ですが、大阪教育文化センターの提言を見てみましょう。
 提言の中では9月から、2月末日までの時間で授業を行うために、私たち教師の教育課程編成の力でバッサリと内容に軽重をつける案が具体的な指導時数とともに示されています。短縮した授業計画を考えておけば、時間的余裕をもって子どもたちに向きあうことができます。特に入試を控えた最終学年については、休校措置分のフォローや学習補助にも取り組むことができます。
 高校入試や大学入試の内容削減と早急な範囲の提示も求めています。子どもや教職員に過重な負担をかけることなく、年度内で行うことができる柔軟な提案となっています。子ども中心の学校教育再開のために必要な視点です。

 

復活の日~学校再開に向けて~

 

 文科省・地教委には標準授業時数を確保することのみを重視して学校現場に強制力を働かせるのではなく、子どもたちの実態に即した教育課程編成を学校が柔軟に行えるような支援が求められます。それこそ今の行政が取り組むべきことです。文科省には、「カリキュラムマネジメントを各自治体や国が最大限支援する」という5月15日の通知に基づき、学校の判断を尊重することが求められます。

 学校再開が近づいています。今、子どもたちのために、私たち教職員の専門性が求められています。

 

教育課程づくりのために(日常が戻っても)
教育センター提言より(https://osaka-kyoubun.org/archives/2885

 

①子どもたちには何が必要かを考える

 私たちは1年間の授業計画を立てています。その中から、子どもたちに伝えるべきことを考えて精選し、年度末までの授業計画を作成します。完璧でなくとも、授業は子どもたちの姿に応じて変化していくものです。実践の中で柔軟に変えていくことで十分に対応できます。

 

②父母・保護者の理解と合意を

 長引く休校での保護者の不安を受け止めたうえで、「大丈夫です。」と授業計画とともに伝えることで、理解してもらい、納得してもらえます。学校と保護者がともに子どもたちを守り育てるためにも、保護者の理解と合意を得ることで、信頼関係を深めていきます。

 

③教職員の合意づくりを

 この混乱の中で職員室のみんなが困っています。声をかけて、共に学校としての教育課程をつくる中で、校長も巻き込んだ学校としての合意が形成できるはずです。それは、ゆくゆくは子どもたちの過重な学習負担の軽減、教職員の過重な労働の軽減につながります。

【終了】めざとも!教員採用選考学習会

めざそう!!仲間とともに なにわの教員採用選考学習会

2020めざともチラシ表面 2020めざともチラシ裏面

 

 新型コロナウィルス感染防止の観点から、5月16日の第一回は中止します。

  第二回・第三回は開催を予定していますが、延期・中止になる場合があります。延期・中止の場合は、このページにてお知らせします。

 

 略称「めざとも」は、「ともに励まし合いながら合格をめざそう」と06年から始まった、教員採用選考学習会です。

 今年も採用選考を受けるメンバーや正規採用された人たちで実行委員会をつくり、いろいろな思い、アイデアを出し合い、学習会を準備しています。

 ご参加を心よりお待ちしています。​

 

 

 

 第1回 2020年5月16日(土)13:30~16:45 エルおおさか6階「大会議室」 参加費500円 中止

 

 第2回 2020年6月13日(土)13:30~16:45 たかつガーデン8階「たかつ」 面接練習 参加費1,000円

 第3階 2020年6月21日(日)13:30~16:45 たかつガーデン8階「たかつ」 面接練習 参加費1,000円

 ※各学習会後、交流会を行います。ぜひご参加ください。

全国学力・学習状況調査への不参加および中学生「チャレンジテスト」中止を求める緊急要請

緊急要請文

 突然の休校措置により大阪府内の多くの学校で混乱が生じています。それは全国でも同様です。

 

 それにも関わらず、 4 月には「全国学力・学習状況調査」、 6 月には中学 3 年生「チャレンジテスト」の実施が予定されています。

 

 今回のような事態の後に必要なことは、行政調査によって子どもたちの「学力」を測るのでなく、 1 人ひとりの学びの様子を丁寧に把握し、各校で教育課程を再構成し、子どもたちの学力を保障することです。

 大阪教職員組合は、以下の項目について大阪府教育委員会宛に要請を行いました。

 

 1.文科省に、「全国学力・学習状況調査」の中止を要望すること。

 2.大阪府は「全国学力・学習状況調査」に参加しないこと。

 3.6月実施の中学生「チャレンジテスト」は中止にすること。

新型コロナウイルス感染拡大防止にかかわる緊急申入れ

 安倍首相は2月27日に全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休校を要請し、突然の発表に保護者も教職員も混乱しています。

 

 全日本教職員組合(全教)は、2月28日に談話「一方的に休校措置を押しつけるのでなく国の責任で十分な財政措置をとりすべての子どもたちのいのちと健康安全を確保できる体制の確保を」(こちら)を発表し、3月2日に緊急文科省要請を行いました。

 

 また大阪教職員組合が加盟する大阪府関連労働組合連合会(府労組連)は、3月2日に吉村洋文大阪府知事に下段の「新型コロナウイルス感染拡大防止にかかわる緊急申入れ」(こちら)を行いました。

 

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2020年3月2日

大阪府知事 吉村 洋文 様

                        大阪府関連労働組合連合会
                         執行委員長 藤川 真人

 

新型コロナウイルス感染拡大防止にかかわる緊急申入れ

 

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた連日の取り組みに敬意を表します。2月20日には「新型コロナウイルス対策による職員の安全と労働条件の確保、府民の安全・安心を守るにふさわしい職員配置を求める申し入れ」を行い、2月27日には「新型コロナウイルス感染症に関する職員の服務の取扱いについて」が提案、実施されました。

 

 また、2月27日には、安倍首相が突如、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休校を要請し、「新型コロナウイルス感染拡大防止において出勤することが著しく困難であると認められる場合の休暇の取扱いについて(3月1日、総務省自治行政局公務員部長)(3月2日、文部科学省初等中等教育局財務課長)」通知が発出されています。

 

 こうした状況も踏まえ、下記の点について緊急に申し入れます。

 

 

1 感染拡大防止の観点から微熱がある職員(非常勤職員も含む)などが無理して出勤することなく、病気休暇を取得できるように病気休暇の取得を促し、診断書の提出要件をなくすこと。

 

2 小学校の休校等に伴い、小学生(特に低学年や障害児等)の子のいる職員(非常勤職員も含む)に対し、柔軟に休暇取得ができるよう子の看護休暇の日数拡大、特別休暇の付与等の緊急対応を行うこと。

 

3 健康医療部、保健所、子ども家庭センターの体制強化のため、保健師、ケースワーカーを含む職員の大幅増を行うこと。

 

4 健安研、府立病院への体制強化のための必要な予算措置を行うこと。

 

以上

戦後補償を考える 「建国記念の日」不承認のつどい

戦後補償を考える 「建国記念の日」不承認のつどい

20200211「建国記念の日」 (37)

集会宣言

 

 元「徴用工」被害者への韓国大法院判決や安倍政権の韓国への輸出規制によって、日本国内に「嫌韓」ムードが広がっている中、2月11日に第54回「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいが大阪市内で開かれ、250人が集まりました。

 

 集会は趙博さんによる朝鮮の伝統的芸能「パンソリ」の演奏にはじまり、「日本と朝鮮半島の関係をどうつくっていくのか」と題して大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長の内海愛子さんが記念講演しました。内海さんは、東京裁判で植民地支配が裁かれず、日本の戦争指導者たちに恩給が支給される一方、朝鮮人や台湾人の多くが、戦後「日本国籍」を失ったことを理由に恩給や遺族年金も得られなかったことに触れ、日本が戦後補償を誠実にしていないことを指摘。「日本の戦後処理について朝鮮半島との関係で何をやってきたのか何をやらなかったのか、繰り返し考えることが大切」と語りました。20200211「建国記念の日」 (108)

 

 意見発表で、公立中学校教員のキムミヂャさんが「民族学級について」をテーマに発言。大阪市立高等学校教職員組合副委員長の河内正さんが大阪市立高校の府移管の問題について、大阪民衆史研究会の二宮一郎さんが「火垂るの墓」記念碑建碑実行委員会の活動についてアピールしました。

 

 参加者からは「改めてこの時代の歴史について学びなおしたいと思いました」(大障教組合員)など感想が寄せられました。

「変形労働時間制」導入反対の声を国会に!

「変形労働時間制」導入反対の声を国会に!

「『一年単位の変形労働時間制』、導入反対の請願署名」にご協力を

署名用紙

 

この制度は時間外勤務の実態を覆い隠すだけで、長時間過密労働の解消にはつながりません。それどころか、「1年単位の変形労働時間制」が学校現場に導入されれば「8時間労働」の原則がこわされ、長時間労働が助長されることにもつながりかねません。これは、教職員のいのちと健康にかかわる重大な問題です。

 

わたしたち教職員が求めるのは、少人数学級の実現、教職員定数の抜本的改善、一人あたりの業務量を縮減することです。
教職員のいのちと健康を守り、ゆきとどいた教育をすすめる立場から、法案を徹底審議のうえ、廃案にすることを求めます。ぜひ、請願署名にご協力をお願いいたします。

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